ゼンマイ戻し器の自作と油の検証 2015.10.25

2015年10月25日
ゼンマイ戻し器の自作


前回の2つ目の柱時計分解で、ゼンマイの外側は固定したけど、内部を戻さず分解したので、中の部品がビョンとなって、それぞれの歯車がどこの部品かわからなくなるし、それより下に落として変形させて大変な目を見たので、ゼンマイ戻し器を作ってみました。
 日本でネットで1,000円ぐらいで売っているんですけどね。(笑)

 使ったのは、あんどんカブのメインスタンド固定のシャフトです。
 これは、あんどんカブをもらった時についていたもので、ガタガタになってたんで新品交換し、捨てようとしたんだけど、ちょっと拭いてみるとロウ付けで修正された後あり。

 たぶん、戦後(あっ、ベトナムの戦後の事ですよ。)部品が手に入らない中、こうやって直して使ってきたんだろうなって思うとなんとなく捨てられなくなり、使うあても無かったんですが取っておいたんです。

 そういうことをするから、ドンドン部品(ゴミ?)が溜まっていくんですがね。(笑)

 で、今回これが使えないかと思い、加工してみることに。

2015年10月25日
加工後


ただ、ノコギリで切れ目を入れて、リューターで広げただけです。(笑)

 このシャフト、元々真ん中にくぼみがあり、それがゼンマイカギの径よりちょっと大きかったんで、その横に見れ目を入れてみました。

2015年10月25日
完成


なかなかいい感じに出来ました。

 本当はもっと切れ目を深く入れるつもりだったんですが、思いのほか硬く、またちょうどゼンマイカギの筒の部分もほんの数ミリですが、くぼみに入ったんで、これでいけるんじゃないかと思います。

 本当は、握る部分に何かグリップをつけようと思ったんですが、このロウ付けの跡が良い感じなんで、このまま使えないか試してみます。

 で、次は油の検証。(笑)

2015年10月25日
検証する油(笑)


前回の一時帰国で、時計専用のホゾ油とゼンマイ油は購入しているんです。
 大体5台分の量との事。

 今後もこれを手に入れれば良いのでしょうが、飛行機での持ち込みって、油はどうなのかな?っておもって。
 ほんの少量ですが、持ってくるときは何重にもくるんで、またまるで覚せい剤でも隠すようにして(笑)、持ち込みました。

 なかなか一時帰国する機会もなく、友人等にそんなことを頼むのも申し訳ないので、こちらで手に入る油でどうにかなるのではないか?と思い、検証です。(たいしたことはしません;笑)

 ベトナムで準備したのは、ミシン油(と言われて買った無地の容器に入った液体;笑)とバイクの100%化学合成オイル(スクーター用)。

2015年10月25日
垂らしてみると


単にプラスチックの板に垂らしただけです。(笑)

 ホゾ油はそれなりに粘度があるのか、こんもりと盛り上がりますが、ゼンマイ油は薄く広がります。

 粘度が違うのか、浸透力が違うのか・・・

 で、ミシン油は見た目ホゾ油と似た感じ。

 なので、これを使っていけるんじゃないかと。

 ただ、どうもミシン油は時計油と違って、揮発、蒸発しやすい模様。

 それならば、そこにバイク用オイルもすこし混ぜればいいんじゃないかと思った次第。(笑)

 バイク用オイルは黄色いけど、垂らした感じはホゾ油、ミシン油と似た感じ。

 バイク用のほうが粘度は高いんでしょうね。

2015年10月25日
なので、少し混ぜます。(笑)



大体10%ぐらいになるような感じで目分量でバイクオイルをいれ、そこにミシン油を足して完成。

 少し色がついていますが、これを使って、次の時計に試してみます。(笑)


 私の実家では小学生の頃、父が柱時計を買ってきて、我が家のリビングにはいつも柱時計が。

 ずっとメンテナンスをすることなく使い続け、たしか10年ぐらい前に動かなくなった模様。

 修理に出してもすぐ止まり、その時計は妹の家に。

 妹の旦那さん、ロレックスの時計修理の職人なんで、その伝手で修理できるところを見つけると、動くようになったそうです。

 ちなみに、初回、母が修理に出しましたが、次の修理屋さん曰くは

 「全く機械を開けた痕跡がない。今回分解して、広がっていた穴を詰めた。」と、

 前の修理屋は、ただ箱から機械を取り出し、分解しないでそのまま洗浄して油差したんでしょうね。

 ひどいものです。

 まあ、それまで一度もメンテナンスに出さなかったのも悪いのでしょうが。(笑)


 話がそれましたが、本来きちんとした油なら、何十年も動いたわけです。
 本当は年に1回ぐらい注油すべきようですがね。

 それなら、今回の油で半年に1回ぐらい注油していけば、問題なく使えるんじゃないかって思うんですよね。

 さあ、どうなる事やら。(笑)


 で、次の時計は来月中旬に入手予定。(笑)

 早く来ないかな。




トップへ
戻る




inserted by FC2 system